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お客様の声

2025.07.25

社員の成長を後押しする“1on1専門家への外部委託”の効果とは。

株式会社innovista 代表取締役 岩﨑崇様(右)
税理士法人AOIみらい 代表取締役CEO  杉山信也(左)


AOIみらいでは、「日本一働きやすい税理士法人」を目指し、社員一人ひとりの成長を支える1on1面談を継続的に実施しています。現在は、外部の専門家に委託する先進的な取り組みを進めており、その伴走役を務めるのが、エグゼクティブコーチング、1on1研修などを実施する、株式会社innovista(イノヴィスタ)の代表取締役・岩﨑崇さんです。

岩﨑さんとAOIみらいの代表取締役CEO・杉山は、もともと経営者向け研修で知り合い、長年に渡って岩﨑さんの税務顧問を担当しています。

参考:顧問契約に関する事例インタビュー「税務顧問を超えた経営コンサルティングで 創業からM&Aまでスムーズに実現」

今回は、岩﨑さん・杉山それぞれの視点から、外部1on1導入の背景や導入後に起きた変化、外部に委託するメリットなどについて伺いました。

会計事務所・税理士業界に入社・転職を考えている方はAOIみらいの取り組みを、社員成長に課題を感じる中小企業経営者は、1on1面談を外部に委託するメリットをぜひご覧ください。


社員の成長につなげるために1on1を外部に委託

―まずは、1on1を外部に委託する前に感じていた課題から教えてください。

杉山:
以前は、組織の土壌を育てることを目的に、私自身が1on1を実施していました。社員の不満や不安を率直に話せる場として設けていましたが、膿出しがある程度終わり、改善に向かう流れができた頃、「ただ話を聞くだけでなく、社員の成長につなげる1on1にしたい」と考え始めました。

そのためには、「1on1を通じて社員の成長を後押しできる、効果を生み出せる人」が担当することに意味があると考えたのです。世の中では「1on1」が流行しているものの、形骸化している組織が多いという話も耳にします。

私自身も、「自分のやり方で続けて、本当に社員の成長につながるのだろうか」という迷いを常に感じていました。

加えて、社員数が増える中で、私一人で全員と面談を続けることにも限界を感じ始めていたため、信頼できる外部の専門家にお願いする方が良いと判断しました。

―岩﨑さんに依頼した決め手は何でしたか?

杉山:
もともと、岩﨑さんとは経営者向け研修で知り合ったのをきっかけに、岩﨑さんが経営する会社の税務顧問として関わらせていただいていました。岩﨑さんがコーチングの仕事を始めたことも知っていましたし、私自身の経営や人との向き合い方についても深く理解してくださっている安心感があり、外部パートナーとしてお願いできると感じました。

最初は、「まずは試しにやってみましょう」という流れでスタートしました。2023年から始めたので、約2年経ったところです。

外部の方に社員が安心して本音を話せるかという不安もありましたが、外部に委託することで、社内に新たな化学反応が起きるのではないか、専門性を持った方に関わってもらうことで、1on1の質がさらに進化することに期待をしました。

―導入後、社員や組織にはどのような変化がありましたか?

杉山:
最初のうちは、外部の人に話していいのかという不安や、1on1の意味が分からず戸惑う社員も多かったように思います。1on1を実施している会計事務所は少ないこともあり、初めての経験となる中途入社の社員も少なくありませんでした。

社員の意識に変化が見られるようになったのは、半年ほどたった頃です。特に、若手社員の変化は大きかったですね。自分を振り返る時間をしっかりつくることで、その後の行動に反映されている様子が多く見受けられました。

ベテラン社員にとっても、ある意味でガス抜きの場になっていると思います。

加えて、「話す力」がついてきたことも大きな変化の一つです。話す力は、実際に何度も話すことを試行しないと身につかないものですが、試行回数が少ないために成長が止まってしまうケースも少なくありません。

AOIみらいでは、毎週の社内全体ミーティングや外部研修などを通じて、社員が話す機会を積極的に設けていますが、1on1もその一環になっていると感じます。

1on1の場があることで、日常的に「安心して話していいんだ」という感覚を育むことができ、ビジネスマナーに沿った話し方や、開かれた場でのコミュニケーションも、社員自身が自然と身につけられるようになってきています。

こうした第一段階をクリアできた実感があり、今後はさらに、社員一人ひとりの成長スピードが加速していくことを期待しています。

―杉山さんご自身には何か変化がありましたか?

杉山:
時間的にも感情的にも、余裕が生まれました。社員の人数が増えるにつれ、限られた時間の中で全員と面談を行うのは、日程調整だけでも負担が大きくなります。また、社員の思いを直接聞いて、つい感情的になることもありました。

今は、岩﨑さんが第三者の立場として社員の声を受け止め、必要な情報を整理して伝えてくださることで、全体を見ながら冷静に対応できるようになったと思います。

―今後の1on1のあり方については、どのように考えていますか?

杉山:
現在、社内にはメンター制度や評価面談など、個人面談の場をいくつか設けています。今後は、それぞれの位置づけや役割を整理し、1on1も含めて効果的に連動させていきたいと思います。また、将来的には社員をサポートする社内支援者としての役割を担う人材も育てていけたらと考えています。


安心して話せる場づくりが1on1の効果を高める

―杉山さんから1on1を依頼されたきっかけを教えてください。

岩﨑さん:
杉山CEOから、「1on1を外部委託するか考えている」とお聞きしたのがきっかけです。ちょうど私自身もエグゼクティブコーチとして独立したばかりだったので、「私がやりましょうか」と提案しました。まずは、試験的に始めてみましょうという温度感ですね。

―導入初期は、どのように社員との面談を始めたのでしょうか。

岩﨑さん:
社員の方が安心して話せる状態をつくることから始めました。いきなり「外部の人と1on1をやります」と言われても、「なぜ?」「この人に何を話すの?」と不安になりますよね。ですから初回は、一人ひとりにオリエンテーションのような形で、杉山CEOの想いや1on1の目的について説明しました。

―どのようなテーマで1on1を進めていますか?

岩﨑さん:
基本的にテーマは自由です。ただ、なるべく「今この瞬間」に感じていることを大事にしたいので、事前にテーマは決めてこないように伝えています。もちろん、課題に感じていることがあるなら、そこを深掘りすることもあります。

最初の頃は、杉山CEOからのリクエストで、毎月の振り返りシートをベースに、目標に対してどうだったかを面談で振り返っていました。ただ、それだけではテーマが限られてしまい、深い対話に広がりにくいと感じたんですよね。

そこで「目標に限らず、ほかのテーマでも大丈夫ですよ」と伝え、現在は自由度を持たせるスタイルにしています。

若手社員の方は、目の前の課題について話してくれる方が多いですね。ベテランの方は、どちらかというと、日頃感じている悩みや不満などを話される方が多くいます。

―社員の変化で印象に残っているエピソードはありますか?

岩﨑さん:
1年間で、話し方がガラリと変わった若手社員の方がいました。最初にお会いしたときは、目の前の課題に追われて、早口で一気に話して終わるような感じだったのが、今では落ち着いて、こちらの質問にも丁寧に返してくれる。ご本人はあまり自覚がなかったようですが、外から見ると明らかな違いがありました。

また、最初の頃は「愚痴を言って終わり」だったのに、今では自分から気づいて行動を変えるようになったベテランの方もいます。

これは、1on1単体の効果ではなく、AOIみらいさん全体の空気感も影響していると思います。AOIみらいさんは、社内で切磋琢磨する風土が育ってきていて、「自分も成長しなきゃ」という雰囲気がある。だから「愚痴を言っているだけではダメだ」という気づきが生まれやすいのだと思います。


信頼できるパートナーとともに、日本一働きやすい職場を目指す

―あらためて、お互いに対する印象や今後期待することをお聞かせください。

岩﨑さん:
杉山CEOは、1on1の本質を正しく理解されていると思います。1on1は、ただ実施すればよいというものではありません。やり方や関わり方を間違えると逆効果になることもある。そのリスクを理解し、自分以外の誰かに委ねるという判断ができるのは、経営者として素晴らしいことだと思います。

杉山:
いずれ、今私が行っている他の面談も、上長や人事担当が担当するようになると考えています。岩﨑さんには1on1の実施にとどまらず、コンサルティング的な立場で関わっていただきながら、社内の体制整備にも伴走していただけるとありがたいですね。

―1on1を外部に依頼することで、どのような効果があると思いますか?

岩﨑さん:
本来は、社内に1on1のスキルを持つ人材がいることが理想です。ただ、1on1は時間がかかりますし、関わり方を誤ると逆効果になるリスクもあります。

実際、1on1を内製化している企業の中には、目的やスキルが曖昧なまま進めてしまい、形骸化してしまっているケースも少なくありません。

そもそも、1on1を導入する意義や定義がしっかり定まっていないと、「1on1」という言葉のイメージだけに引っ張られて、形だけ実施しているだけになってしまう。世の中で流行っているから、他社もやっているから、という理由だけで始めてしまっているケースも見受けられます。

本来であれば、「この会社にとって本当に必要な取り組みか」「社員や組織にとって何を目指すのか」という考えからスタートすべきですが、そこが曖昧なまま進めている企業も多い印象です。本当に社員や組織のことを考えているのか、形だけに終わっていないか、そういった点を慎重に見極めることが重要だと感じています。

外部に委託することで、こうしたブレを防ぎながら、プロフェッショナルな視点で社員一人ひとりと向き合う機会をつくれるのは、大きなメリットだと思います。

杉山:
会社のステージによって、1on1の運用は使い分けるのがよいと思います。たとえば、従業員5人以下の会社であれば、社長が自然に一対一のコミュニケーションを取ることで、ある程度社員との関係性を築くことができるでしょう。

ただ、改めて時間を区切り、真正面から向き合って話す機会を設けることには大きな意味があると思うんですよね。私は、社長が直接1on1を行えるのは5人程度までが現実的だと感じています。10人規模を超えると、日程調整や業務負担の面でも難しくなり、外部のサポートが必須になってきます。

ここまで来ると、外部に1on1を依頼することは、メリットしかありません。

社員からの本音を冷静に受け止められる環境を作ることができ、経営者自身も感情に流されず、計画的に組織運営を進めることができるからです。外部が介在することで、情報の整理や優先順位付けがスムーズになり、組織全体の生産性と成長スピードを高めることにもつながります。

もちろん、社員との距離感が少し遠くなる寂しさはありますが、事業成長を優先するならば、それは受け入れるべきことだと思っています。

将来的には、社員数の増加に合わせて、社内に1on1を担うポジションを育成し、内部運用へと移行していくことも視野に入れています。そのときには、岩﨑さんには1on1コンサルティングとして関わっていただくことになると思います。中小企業の成長過程では、外部の力をうまく活用することが、最も効果的な選択だと思います。

ー岩﨑さんから、社員や組織を成長させたい中小企業向けに、メッセージをお願いします。

岩﨑さん:
1on1は、社員のエンゲージメントを高め、組織の成長を加速させる強力なツールだと考えています。しかし、そのためには本質を踏まえた設計と運営が欠かせません。内製化に限界を感じたときは、外部に委託するという方法も視野に入れ、会社の規模やフェーズに応じた最適な形を選ぶことが大切です。株式会社innovistaでは、1on1の実践を支援する伴走者として、今後も企業の皆さまをサポートしていきたいと考えています。

―杉山さんから、AOIみらいへの入社・転職をお考えの方へメッセージをお願いします。

杉山:私たちAOIみらいでは、社員一人ひとりの成長を本気で応援しながら、「日本一働きやすい税理士法人」を目指しています。その実現に向けた手段のひとつとして、今後も岩﨑さんに伴走していただきながら1on1を実施していくつもりです。社員が安心して働ける場をつくることが、最終的にお客様への質の高い支援につながっていくと考えています。

会社紹介

株式会社innovista
代表取締役:岩﨑 崇
事業内容:エグゼクティブコーチング/1on1養成講座/「聴く」研修・セミナー/事業承継サポート
URL:https://innovista.co.jp

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