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2025.07.16
経営リスクに備える法人保険の使い方|退職金・承継・福利厚生にも対応

経営者の皆様は、日々の意思決定だけでなく、将来の万が一に備える責任も担っています。そして、創業期から成長期、安定期、そして事業承継期に至るまで、会社のステージが変わるにつれ、直面するリスクも変化します。
この記事では、経営者を取り巻くリスクを4つに整理し、保険を活用して備える方法をご紹介します。
・万が一の備えをしたい
・退職金を準備したいが、資金に余裕がない
・福利厚生制度を見直したいが、コストと制度設計のバランスが難しい
・事業承継に向けて、何から準備すべきかわからない
このようなお考えがある経営者の皆様は、ぜひ最後までご覧ください。
※この記事は、2025年7月時点の法令に基づき執筆しています。税制や相続制度は今後変更される可能性があります。最新情報については専門家にご相談ください。
経営者を取り巻く「4つのリスク」とは
会社経営には、常に不確定な要素がつきものです。例えば、売上減少や取引先の減少、優秀な人材の確保、資金繰りの悪化、そして最も大きなリスクは「経営者ご自身に万が一があった場合」です。
こうしたリスクに対し、企業として備えるべき資金は主に「運転資金・退職金・納税資金・福利厚生費用」などですが、それらを自社だけで確実に準備するのは難しいケースも少なくありません。
事業保障(創業期〜事業承継期)
経営者に万が一があったとき、会社の運転資金や借入返済、退職金の支払いなど、突然の資金需要が発生します。
役員退職金(成長期〜事業承継期)
退任のタイミングで必要ですが、計画的な積立を行っていないと、法人の資金繰りや節税計画に影響します。
従業員退職金・福利厚生(成長期〜安定期)
採用・定着の観点からも、退職金や福利厚生制度の整備は重要です。制度化することで、会社の信用力向上にもつながります。
事業承継(事業承継期)
自社株の評価額が高くなると、承継時の納税資金・買戻し資金が大きな負担となる場合があります。
経営ステージごとに変わる「備えるべきこと」
経営リスクの備えとして、法人契約の生命保険活用は有効な対策です。経営フェーズごとに異なるリスクに応じた資金対策が可能になります。
企業の成長段階に応じて、備えるべきリスクや優先順位は変わっていきます。各ステージで「未来の課題」に対して適切な備えをすることで、経営の安定と継続に繋がります。
また、法人契約で活用する生命保険は、「現金の確保」だけでなく、「利益の確保(利益調整・分配可能額の維持)」といった経営戦略の一環として取り入れることが可能です。
経営ステージ | よくある課題 | 保険で備えるポイント |
---|---|---|
創業期 | ・売上減少への備えがない ・急な支出に対する資金がない ・経営者個人への依存度が高い |
事業保障:少ない負担で、経営者の万一の際の運転資金や借入金返済資金を確保 |
成長期 | ・従業員が増え福利厚生が不十分 ・優秀な人材の確保・定着が課題 |
福利厚生の整備:退職金制度や弔慰金・医療保障制度を構築し、従業員満足度と採用力を高める |
安定期 | ・役員の高齢化 ・次世代への移行が見えてきた |
役員退職金の準備:会社の利益を原資に、経営陣の優待に備えた資金を計画的に積み立てる |
承継期 | ・株式や財産の引継ぎが不透明 ・納税資金が不足している可能性あり |
承継資金・納税資金:後継者の税負担や自社株買取の資金を準備し、円滑な承継を実現する |
企業の保険活用例
事業保障:企業基盤の強化
企業存続において最も大きなリスクは、経営者や万が一のことがあった場合の事業停滞です。特に中小企業では、経営者個人の信用力や営業力が事業の根幹であり、不在になると経営危機に直結します。
保険を活用することで、経営者に万一のことがあった際、財務的な困難を乗り越え、事業を継続させるための資金を確保に繋がります。
・当面の運転資金:売上の急減に対応し、従業員の給与や家賃などの固定費を支払う。
・借入金の返済:金融機関からの信用を維持し、一括返済を求められるリスクに備える。
・後継者の採用・育成:新たな経営体制を構築するための採用コストや、事業が安定するまでの期間の費用。
福利厚生の整備
優秀な人材の確保と定着は、企業の持続的成長に不可欠です。保険を活用することで、魅力的な福利厚生制度を構築できます。
- 弔慰金・死亡退職金の準備
- 企業の福利厚生規程に基づいて、弔慰金や死亡退職金を支払うための財源を低コストで確保できます。また、一定の要件を満たせば、支払う保険料は福利厚生費として経費計上が可能です。
- 保険の種類によっては、キーパーソンである従業員が抜けたことによる事業上の損失補填や、代替要員の採用・育成費用にも充当できます。
- 従業員退職金の準備
- 従業員の定年退職時に支払う退職金の積み立ても可能です。「将来の安心」を提供することは、従業員の長期勤続への大きなインセンティブとなります。
事業承継
事業承継は、多くの中小企業にとって最大の経営課題です。特に「自社株」と「納税資金」の問題は、保険の活用によって解決の道筋を描くことができます。
よくある課題
・納税資金不足:後継者が、高額な相続税を払えず、自社株を相続できない。
・株式の分散:経営に関与しない他の相続人に株式が渡り、経営権が不安定になる。
・相続人間の不公平感(争族):後継者に財産が集中し、他の相続人との間で争いが生じる。
保険による解決策
・納税資金の確保:会社は受け取った保険金を原資として、後継者に死亡退職金を支払います。後継者はその資金で相続税を支払うことができます。
・自社株の買取り:会社が保険金を使い、後継者以外の相続人が持つ自社株を買い取ります。これにより、株式の分散を防ぎ、後継者の経営権を盤石にします。
・遺留分対策:他の相続人には、自社株の代わりに公平な額の金銭(代償分割資金)を渡すことができます。その原資にも保険金を充当できるため、相続人間の不満を和らげ、円滑な合意形成を促します。
まとめ
生命保険を活用することで、運転資金や退職金、納税資金の確保、福利厚生制度設計、事業承継など、経営に関わる幅広い課題に対して具体的な準備が可能になります。
準備を後回しにするほど選択肢は狭まり、資金繰りや承継手続きの難易度も高まります。「まだ早い」と思わず、少しでも気になることがあれば、早めに対策に着手しましょう。
税理士法人AOIみらいグループでは、保険代理店機能を持つグループ会社「あおいコンサルタンツグループ株式会社」にて、税務・相続・事業承継の専門知識を活かした生命保険提案を行っています。
保険契約だけで終わらない、“実行できる対策”の設計と、各士業(弁護士・司法書士・社労士・不動産鑑定士など)との連携によるワンストップ支援が可能です。
・法人名義の保険で何ができるのかを整理したい
・資金を有効活用し、役員退職金を計画的に準備したい
・後継者や株式の引き継ぎに備えて資金設計をしたい
・自社の財務や資産構成に合った保険活用を検討したい
このようなご要望について、経営の“出口戦略”まで見据えたご提案をいたします。
ぜひお気軽にご相談ください。
取り扱い保険会社
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