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2023.12.20

【速報】2024年度(令和6年度)税制改正大綱を解説

2024年(令和5年)12月14日に『令和6年度税制改正大綱』が発表されました。

税制改正大綱とは、各省庁から出される税制改正の要望などを受け、与党の税制調査会が中心となって翌年度以降の税制改正の方針をまとめるものです。

この記事では主要な改正項目を分かりやすく解説します。
項目は順次追加・更新予定です(2023年12月28日更新)。

注意事項
※この記事は「令和6年度税制改正大綱」に基づき、重要なポイントを抜粋して解説しています。細かい基準・条件等は自民党の公式サイトに掲載されている「令和6年度 税制改正大綱」のPDFファイルにてご確認ください。
※税制改正大綱は方針を示すものであり、今後本記事とは異なる内容に変更される場合があります。


個人所得税

所得税・住民税の定額減税

納税者本人と扶養家族を対象に、所得税3万円、住民税1万円、合計4万円(1人あたり)を2024年6月から減税します。

  • 令和6年6月1日以降の最初の給与にかかる源泉所得税から控除、年末調整における税額から控除
  • 住民税は令和6年6月の給与は特別徴収を行わず、特別控除額を控除後の金額の1/11ずつを令和6年7月以降徴収
  • 普通徴収の場合は、第1期の住民税から控除
  • 給与収入2000万円(合計所得金額1,805万円)超える方は対象外

扶養控除の縮小

児童手当の支給対象を高校生まで拡大し、所得税などの扶養控除が縮小となります。
控除縮小による負担増を児童手当支給額が上回り、実質的な手取り額は増えるとしています。

  • 扶養控除額:所得税38万円→25万円、住民税は33万円→12万円
  • 適用開始時期:所得税は2026年度分から、住民税は2027年度分から
  • 児童手当:月1万円(年間12万円)

子育て世帯等に対する控除の拡充等

子育て世帯に対する支援策として、住宅ローン控除と住宅リフォーム税制が拡充されます。

住宅ローン控除の拡充

  • 対象:①40歳未満で配偶者を有する者 ②40歳以上かつ40歳未満の配偶者を有する者 ③40歳以上かつ19歳未満の扶養親族を有する者
  • 認定住宅等の新築を行い、令和6年中に居住を開始した場合に借入限度額を引き上げ
    • 認定住宅:4,500万円 →5,000万円
    • ZEH水準省エネ住宅:3,500万円 →4,500万円
    • 省エネ基準適合住宅:3,000万円 →4,000万円

住宅リフォーム税制

  • 対象:以下のいずれにも該当する者
    • A)①40歳未満で配偶者を有する者 ②40歳以上かつ40歳未満の配偶者を有する者 ③40歳以上かつ19歳未満の扶養親族を有する者
    • B)その年分の合計所得金額が2,000万円以下である者
  • 所有する居住用家屋について、子育てに対応した改修工事を行い、令和6年4月~12月までに居住した場合、その工事に係る標準的な工事費用相当額(250万円を限度)の10%をその年分の所得税額から控除

資産課税

事業承継税制 特例承継計画等の提出期限の延長

非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予の特例制度、および個人の事業用資産に係る相続税・贈与税の納税猶予制度について、特例承継計画および個人事業承継計画の提出期限が2026年3月末まで延長されます。

  • 適用期限は、事業承継税制特例制度が2027年(令和9年)12月31日、個人版事業承継税制は2028年(令和10年)12月31日のまま変更なし
  • 適用期限は今後も延長されない見込みのため、本制度を適用する場合は早めの着手が必要

住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の延長等

直系尊属(父母・祖父母など自分より前の世代で、直通する系統の親族)から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、適用期限が2026年(令和8年)12月31日まで延長されました。

  • 非課税限度額:500万円(耐震、省エネまたはバリアフリーの住宅は1,000万円)
  • 非課税限度額が1,000万円に上乗せされる住宅の要件は以下のいずれか
    • 耐震等級2以上または免震建築物(耐震)
    • 断熱等性能等級5以上または一次エネルギー消費量等級6以上
    • 高齢者等配慮対策等級3以上

法人課税

賃上げ促進税制

大企業向け
大企業については、より高い賃上げを促す方向で制度が改正されます。
人材育成、子育てと仕事の両立、女性が活躍する職場づくりに取り組む企業に対し、控除率の上乗せ措置が実施されます。

  • 原則の税額控除率を15%→10%に引き下げ
  • 税額控除率の上乗せ措置を見直し、税額控除率が最大30%→35%に拡大
    • 教育訓練費の増加割合に応じた上乗せ措置
    • 「プラチナくるみん認定(優良な子育てサポート企業の認定)」または「プラチナえるぼし認定(優良な女性の活躍推進企業の認定)」を受けている場合に上乗せ措置
  • マルチステークホルダー方針の公表が必要な企業の範囲に「従業員2,000人超の企業」を追加

中小企業向け
中小企業の6割は赤字決算で、賃上げ促進税制の恩恵を受ける機会が多くありませんでした。今回の改正で赤字決算の中小企業も賃上げの動機付けになるよう、繰越控除制度を新設しました。

  • 上乗せ措置を見直し、最大の税額控除率が40%→45%に拡大
    • 教育訓練費の増加割合に応じた上乗せ措置
    • 「くるみん認定(優良な子育てサポート企業の認定)」または「えるぼし認定(優良な女性の活躍推進企業の認定)」を受けている場合に上乗せ措置
  • 当期の法人税額から控除できなかった額は、5年間の繰越が可能

交際費等の損金不算入制度の延長・拡充

税法上の損金として非課税扱いにできる(交際費から除外できる)「1人あたり5,000円以下飲食費(社外との飲食に限る)」の範囲について、1人当たり5,000円以下から10,000円以下に引き上がります。

  • 適用時期:2024年(令和6年)4月1日以後の支出
  • 注意点:3月決算ではない法人は、2024年3月31日までと4月1日以降の基準が混在するため、社内周知や経理処理ルールの見直しが必要

中小企業倒産防止共済 掛け金の損金算入制限

現行制度では、中小企業倒産防止共済を解約した場合、その解約金は益金となりますが、今までは解約同事業年度に1年分を前納することで損金算入することができました。

本改正により、共済契約の解除があった後に再度共済契約を締結した場合は、解約の日から2年を経過する日までの間に支出する共済掛金は、損金算入ができなくなります。

2024年(令和6年)10月1日以後の共済契約の解除から適用されます。

GビズIDとの連携によるe-Taxの電子署名等省略

法人がGビズIDを入力してe-Taxにより申請等を行う場合には、ID・パスワードの入力・電子署名・電子証明書の送信を要しないこととなります。

※GビズIDとは、ひとつのID・パスワードで複数の行政サービスにログインできる共通認証サービスです。

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